今の職場に違和感がある。環境を変えたい気持ちはある。それでも、本当に転職すべきなのかは決めきれない。

薬剤師として働いていると、転職、今の職場での役割変更、副業、独立、学び直しなど、複数の選択肢が見えてくることがあります。しかし、選択肢が増えても、自分が何を大切にしたいのかが曖昧なままでは、条件を比べるほど迷いが深くなることもあります。

Ful Force(フルフォース)のキャリアトレーニングは、こうした段階から始める支援です。

先に結論を言うと、キャリアトレーニングとは、誰かに正解を教えてもらうものではありません。自分の経験や価値観を言葉にし、人生の理想から目標を決め、行動して得た結果をもとに計画を修正する。その一連の力を、実践を通して身につけるためのトレーニングです。

キャリアトレーニングとは

「キャリアトレーニング」は、国家資格や法律で統一された名称ではありません。本記事では、Ful Forceが提供する薬剤師向け支援の名称として使用します。

Ful Forceがこの言葉を使う理由は、対話によって気持ちを整理するだけでなく、目標設定、行動計画、実践、振り返りまでを一つの流れとして扱うからです。

厚生労働省は、キャリアコンサルティングの活用によって、自分の適性・能力・関心への気づきや自己理解を深め、仕事について理解し、自分に合う仕事を主体的に選ぶことが期待できると説明しています。

Ful Forceのキャリアトレーニングも、自己理解だけで終わりません。自分の判断基準をつくり、現実の選択肢と照らし合わせ、実際の行動へつなげるところまで扱います。

なぜ薬剤師にキャリアトレーニングが必要なのか

薬剤師のキャリアを考えるとき、年収、休日、勤務地、勤務形態などの条件は重要です。ただし、条件だけでは「自分が納得して働けるか」まで判断できません。

例えば、年収が上がる職場があっても、家族との時間を優先したい人と、短期間で専門性を高めたい人では、その求人の意味が変わります。管理職を目指すことが合う人もいれば、現場で患者と向き合い続けたい人もいます。

同じ選択肢でも、自分が実現したい人生によって評価は変わります。

だからこそ、求人や働き方を比較する前に、次の問いを整理する必要があります。

  • これまで、どんな場面でやりがいや違和感を覚えたか
  • 自分の強み・弱みは、どんな環境で表れやすいか
  • 仕事と暮らしの中で、何を大切にしたいか
  • どのような状態を、これから実現したいか
  • そのために、今の職場でできることはあるか
  • 転職、副業、学び直しなど、ほかにどんな選択肢があるか

これらを整理することで、転職するかどうかだけでなく、「なぜその選択をするのか」を自分の言葉で説明しやすくなります。

Ful Forceのキャリアトレーニングで行う6つのこと

Ful Forceでは、考えることと行動することを切り離しません。次の6段階を行き来しながら、キャリアを選ぶための型をつくります。

1. 現在地とこれまでの経験を整理する

最初に、今抱えている違和感と、これまでの経験を振り返ります。

「何となく不安」という感覚を、出来事、感情、周囲の環境、自分の反応に分けていくと、変えたいものと残したいものが見えやすくなります。

2. 強み・弱み・価値観を言葉にする

抽象的な自己評価ではなく、実際の経験から自分の特徴を探します。

うまくいった場面だけでなく、負担を感じた場面や周囲との違いも振り返り、強み・弱み・価値観を日常の行動と結びつけます。

3. キャリアの判断基準をつくる

収入、時間、成長、人間関係、場所、仕事内容など、働き方を選ぶ条件を整理します。

すべてを同時に満たすことが難しい場合もあるため、何を優先し、どこまでなら調整できるのかを明確にします。

4. 理想と期限のある目標を決める

仕事だけでなく、暮らしや人間関係、時間の使い方まで含めて、実現したい状態を描きます。

そのうえで、理想を願望のままにせず、期限と達成の判断基準を持つ目標へ変えていきます。

5. 行動計画をつくり、小さく試す

理想と現在地の差を、実行できる行動へ分解します。

情報収集をする、人に話を聞く、職場で新しい役割を試す、学習を始めるなど、今の生活の中で実行できる大きさにすることが重要です。

目標だけでなく「いつ、どこで、何をするか」を具体化する計画は、行動開始を助ける方法として研究でも扱われています。

6. 実践を振り返り、計画を修正する

行動した結果を、成功か失敗かだけで評価しません。

やってみて分かったこと、続かなかった理由、想定と違ったことを材料にして、目標や計画を見直します。一度で正解を当てるのではなく、実践から学び、次の選択を更新できる状態を目指します。

8回のコアセッションで身につける流れ

Ful Forceでは、全プラン共通で、最初の2か月に90分のコアセッションを8回行います。

前半では、現在地、これまでの経験、強み・弱み・価値観を整理し、自分のキャリアを判断する軸をまとめます。後半では、理想と期限のある目標を定め、行動計画をつくり、実践と振り返りを重ねます。

  1. 現在地と8回のゴールを共有する
  2. 経験から自分の特徴を探す
  3. 強み・弱み・価値観を言葉にする
  4. キャリアの判断軸をまとめる
  5. 理想と期限のある目標を設定する
  6. 目標までの行動計画をつくる
  7. 実践を振り返り、計画を修正する
  8. 変化を統合し、次の90日を決める

セッションの中だけで理解したつもりにならないよう、日常で小さな実践を行い、その結果を次のセッションで扱います。

目指すのは「答え」ではなく、自分で選び続けられる状態

キャリアには、誰にでも当てはまる一つの正解がありません。生活環境や価値観が変われば、以前に決めた目標を見直す必要もあります。

そのためFul Forceでは、コーチが進路を決めるのではなく、本人が次のことをできる状態を目指します。

  • 自分の軸・強み・弱み・価値観を説明できる
  • 期限と達成基準のある目標をつくれる
  • 目標までの行動計画を立てられる
  • 実践した結果から、計画や目標を修正できる
  • 一つの目標を終えたあとも、次の目標を自分で設定できる

これは、単に「一人で頑張る」という意味ではありません。必要な情報や支援を自分で選びながら、最終的な判断を他人任せにしないということです。

キャリアトレーニングが向いている人

次のような人は、求人を探す前にキャリアトレーニングを検討する意味があります。

  • 現状を変えたいが、転職すべきか決められない
  • 自分の強みや大切にしたいことを言葉にできない
  • 希望条件を並べても、選ぶ基準が定まらない
  • 転職だけでなく、副業や学び直しも比較したい
  • 目標はあるが、行動計画に落とし込めない
  • 誰かに答えを決めてもらうのではなく、自分で選べるようになりたい

一方、転職する意思と希望条件が明確で、求人情報や選考支援を必要としている場合は、求人紹介を中心とする転職支援が適しています。

両者は対立するものではありません。先に判断基準を整理し、その後に転職支援を利用する選択もできます。

迷っている段階から、キャリアを考えてよい

「やりたいことが決まってから相談する」のではなく、決まっていないからこそ整理する時間が必要です。

今の職場に残るのか、転職するのか、副業や学習を始めるのか。結論を急ぐ前に、自分が何を実現したいのかを言葉にし、選択肢を小さく試してみる。

キャリアトレーニングは、そのための考え方と行動の型を身につける時間です。

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Ful Forceについて

よくある質問

キャリアトレーニングを受けると、転職先を紹介してもらえますか?

いいえ。Ful Forceは職業紹介サービスではなく、求人の紹介やあっせんは行いません。必要に応じて転職支援を利用する場合も、自分の判断基準を整理したうえで選ぶことを大切にしています。

悩みや目標が曖昧でも受けられますか?

はい。「このままでいいのか分からない」「何を変えたいのか言葉にできない」という段階から、出来事や感情を分けて現在地を整理します。

自己分析とは何が違いますか?

自己分析はキャリアトレーニングの一部です。Ful Forceでは、自分を理解するだけで終わらず、判断基準、目標、行動計画をつくり、日常で実践して修正するところまで扱います。

コーチが進む方向を決めてくれますか?

コーチが答えを決めることはありません。対話や問いを通して考えを整理し、本人が選択肢を比較し、自分で方向を決めることを支援します。

転職しないという結論になることもありますか?

あります。現在の職場で役割や働き方を変える、副業や学習を始めるなども含め、理想に近づくための選択肢を検討します。


参考資料・根拠

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